米マクドナルド、「ビッグマック」の商標失う
2019年1月15日、アイルランドのファストフードチェーン「スーパーマック」はアメリカの「マクドナルド」との商標訴訟に関して勝訴したと発表した。この判決が確定すれは、マクドナルドは該当する商標をEU域内で使えなくなる。
(参照:2018年度の米国特許取得データが発表)
欧州連合知的財産庁(EUIPO)が判決を下したのは、「ビッグマック(Big Mac)」と「マック(Mc)」の二つの商標についてである。 この商標に関してスーパーマック側は、2017年にEUIPOに申し立てを行なった。
マクドナルドは将来の競合相手に使うためだけに、この二つの商標を登録しており、いわば「商標いじめ」をしていると訴えた。 スーパーマックがイギリスやヨーロッパ大陸へ進出をしようとした際に呼び方が類似しているとして進出を阻止されたとしている。
EUIPOはスーパーマック側の主張を認め、マクドナルド側の当該商標の使用権を無効とした。 マクドナルド側は真正な目的でこの商標を使用していることを証明できなかったと言うのが、その理由である。
マクドナルド側には上訴する権利があるため、上訴した場合には今回の判決は確定とはならなす、法廷闘争が続くことになる
「マック」といえば、日本では誰もが「マクドナルド」を連想するように思いますが、「Mc」(マック)は古ケルト語で「息子」を意味する言葉で、「マクドナルド」が語源の言葉ではありません。
「マック」の語源が「マクドナルド」にあるとすれば、マクドナルド社が「マック」という商標を独占的に使用することについては何の問題もありません。しかし、語源が古ケルト語にあるとすれば、特定の団体が「マック」を独占的に使用することは適切ではありません。
今回、欧州連合知的財産庁が、米国マクドナルド社の欧州における「マック」及び「ビックマック」の使用権を無効と判断しましたが、もし、欧州で米国マクドナルドが「マック」や「ビックマック」のブランドで商品を販売していたのであれば、このような判断はされなかったと思われます。
しかし、実際にブランドが使用されている事実が確認できなかったため、今回のような判断がなされたものと考えられます。
「マック」の語源が古ケルト語にあるとすれば、この判断には妥当性があると言えます。
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