米アップル 「AppleMusic」用ラジオの商標を申請
2015年11月、仏ウェブサイトは米アップル社が「B2」「B3」「B4」「B5」ならびに 関連するロゴの商標登録申請をしたとレポートした。
(参照:米アップル、店舗レイアウトが欧州で商標として認可)
米アップル社が「Apple Music」で提供している24時間オンエアラジオ「Beats 1」に続く新たな4つのラジオ開局を目指しているとみられている。
関連した動きはこれまでにもみられており、「Beats 2」~「Beats 5」までの、「beats2.com.cn」や「beats4.com.ru」といったドメイン名を中国、香港、ロシア、シンガポールで取得していることが確認されている。
米アップル社は主要レーベルとの間でラジオステーションを5局まで追加できる契約を結んでいるともいわれており、今後の展開から目が離せない状況だ。
「Beats 1」はiPhoneやiPadといったアップル端末の「ミュージック」アプリから視聴できるインターネットラジオだ。アメリカの三都市から24時間ノンストップで発信される様々なジャンルの音楽を世界中で楽しむことができる。
米アップル社が「B2」から「B5」までの商標の登録の申請を行ったことで、現在運営中のインターネットラジオ「Beat1」のチャンネルが1チャンネルから5チャンネルに増えるのではないかと予想されています。
アップルのような大企業になると、事業展開をする前に、それに必要なブランドに関する権利を先行取得することはよくあります。そうしないと、その動きを察知した第三者にそのブランドを先に登録されて、その第三者から多額のライセンス料や買取料を要求されるというトラブルに巻き込まれる可能性が高まります。
普通の企業であれば、事業規模が拡大し、ブランドの知名度が上がってきてから商標登録の申請を行うのですが、巨大企業の場合には、それを行うと、多額のライセンス料や買取料目当ての第三者によるブランドの先行取得者が出現し大損する可能性があります。
よって、巨大企業の場合には、事業展開に先駆けて、商標権の取得を行なうケースはよくあります。その結果、商標の申請の動向をみると、その申請をした企業が今後どのような事業展開をしてゆくのかがある程度予想できることになります。
今回のアップル社の商標申請は、商標の申請が、その申請を行ったも者の今後の事業展開を予測する上で、重要な役割を果たすということを考えさせられる事例でした。
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