「出願のベース」とは何ですか?また、どのような種類のものがありますか?

「出願のベース」とは何ですか?また、どのような種類のものがありますか?

アメリカでは使用主義を採用しているため、連邦商標法など制定法による登録を出願する際には、その出願商標を実際に使用しているなどの出願の基礎となる事実や意図が必要となります。

また、国際条約による出願の場合にはその基礎となる権利等が必要です。

これらを「出願ベース」といいます。

この「出願ベース」には5種類あります。

1つ目は、現実の使用です。出願商標を出願の時点で現実に使用していれば、その使用している事実を証明して出願できます。

2つ目は、使用意志です。出願の時点で出願商標を現実に使用していなくても、将来それを確実に使用するという宣誓書を提出することにより出願できます。

3つ目は、優先権主張です。特許や商標などの知的財産権に関して加盟国の国民を平等に扱うことを主目的とする「パリ条約」の加盟国においては、自国で登録した商標をアメリカで出願する場合に、アメリカでの出願時期を本国における出願時期と同時であるとする優先権を主張できます。この優先権に基づいて出願する場合には、これが出願ベースとなります。

4つ目は、本国における商標権です。「パリ条約」においては、加盟国で登録された商標を基礎としてアメリカにおいて出願できます。

5つ目は、保護拡張請求です。加盟国の国内手続きによって国外であるアメリカでの商標登録を可能とする「マドリッドプロトコル」によって出願する場合には、使用宣誓書を願書に添付しなければなりません。

このことを「保護拡張請求」といいますが、これが出願ベースに該当します。

以上5種類の出願ベースがあります。

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